季節の変わり目や体調不良の時など、喉の痛みを訴える方が多く見られますが、痛みだけではなく、喉のかゆみが起こる方も多いようです。
喉というのは、呼吸器、消化器、免疫機能の役割を持つ部分で、私たちが生きていく中で、とても重要な器官と言えます。
そこで今回は、喉のかゆみの起こる原因とかゆみの対処法を、ご紹介していきます。
喉のかゆみが起こる原因は?
早速、喉のかゆみが起こる原因について、ご紹介していきましょう。
アレルギー性鼻炎は、3種類
アレルギー性鼻炎には、大きく分けて三種類あります。
季節性のもの
風邪を引いた訳でもないのに、外から帰ってきたら、鼻詰まりや喉の乾燥、痒みが起こる、この季節性のものは、いわゆる「花粉症」のことです。
花粉が飛散する時期にだけ、症状が起こるたいう特徴があります。
この花粉を吸い込み、喉にはりつくことでアレルギー症状が起こり、喉にかゆみを起こすのです。
他にも、くしゃみや鼻づまり、目のかゆみ、充血、涙目、皮膚のかゆみなどの症状を伴うことが多いとされています。
通年性のもの
季節や時期にかかわらず、1年中通して続くものは、通年性のアレルギー性鼻炎の症状です。
主な症状は花粉症と同様、鼻詰まりや喉の乾燥、痒みですが、原因物質がカビ、ダニ、ホコリなどの「ハウスダスト」、ペットの毛、細菌などの「アレルゲン」にあり、季節を問わずに症状が続くことが特徴です。
また、ぜんそくやアトピー性皮膚炎などを伴うことが、多いとされています。
口腔性のもの
口腔アレルギー症候群とは、原因となる食品を食したあとに、喉のかゆみが起こることが特徴です。
他にも、口の中や喉の粘膜に腫れが起こるケースもあります。
人それぞれ原因となる食品の違いはありますが、新鮮な果物、野菜、ナッツ類などが多いようです。
また、鼻づまり、鼻水、涙、目の充血、腹痛、おう吐、下痢、ぜんそく、蕁麻疹などを併発することもあり、症状が重い場合には、アナフィラキシーショック状況に陥るケースもあり、とても恐いアレルギーです。
風邪
一般的に言われる風邪は、病原体が喉や鼻、気管支、肺などに感染することで起こります。
喉のかゆみ以外にも、くしゃみや鼻水、鼻づまり、発熱、頭痛、食欲不振、おう吐、下痢などを伴うケースもあります。
副鼻腔炎(急性・慢性)
鼻の中の副鼻腔に、風邪などのウィルスが侵入して炎症を起こすものが、副鼻腔炎です。
細菌が副鼻腔で増加し、鼻水が喉に流れて喉のかゆみや咳などの症状が起こることが特徴です。
副鼻腔炎は、一般的に蓄膿症と呼ばれています。
鼻水が止まらない、鼻の詰まり、口呼吸、においの判別ができない、頭痛などの症状を併発することもあります。
咽喉頭異常感症
咽喉頭異常感症は、実に様々な原因で起こるとされていて、例えば、逆流性食道炎や甲状腺異常、貧血、糖尿病精神的ストレスなどが挙げられます。
咳を伴う症状
喉が痒みとともに起こりやすいのが症状が「咳が続く・止まらない」という症状です。
咳は、風邪や気管支炎、肺炎、結核などの感染性のものを原因とする場合と、アトピー咳嗽や咳喘息などの非感染症のものを原因とする場合の2つに分けられます。
喉のかゆみ以外に、咳症状もある時には、どのくらいの期間続いているか、痰が出ているか、音はどんなものか、などの要素から原因を特定するのが一般的です。
対処法
次に、喉のかゆみが起きている時の対処法について、ご紹介していきましょう。
アレルギー
アレルギー性のものを原因とする喉のかゆみに対する対処法で、1番重要なことは、アレルギーとなる物質を体内に取り込まない、ということです。
季節性のものであれば、花粉の飛散時期は可能な限り窓を閉め、飛散が多い日や時刻の外出は避ける、外出時はマスクやメガネを着用し、帰宅後は衣服に付着している花粉を払い落として、洗顔やうがいをする、このような習慣を身に付けましょう。
通年性のものであれば、ハウスダストを減らすためにも、小まめに掃除を行う、掃除機の使用時はホコリが舞い上がらないように、換気をしたり、乾拭きをしてから掃除機をかけるなどの一工夫を入れましょう。
そして、布団は天日干し乾燥器をかけ、その後布団に掃除機をかけるのがオススメです。
口腔アレルギーであれば、アレルギーの専門医療機関を受診して、まずは原因となる食品の特定が先決です。
その後、医師との相談の上、食事療法を行います。
栄養バランスの乱れを防ぐためにも、医師による正しい診断が必要となります。
細菌やウイルス
細菌やウイルスによる喉のかゆみの対処法には、マスクの着用、ウガイ、手洗い、この3つが基本となります。
また、乾燥時期や就寝時には加湿器の使用、唾液の分泌が減ると喉の防御機能が弱まるので、唾液の分泌を減らす原因となる口呼吸の改善やストレスフリーな生活を送る、空気清浄機も効果的と言われています。
そして、ウガイをする時には細菌が喉へと移行しないように、最初に口ウガイをしてから喉ウガイを行うようにしましょう。
また、鼻や喉の粘膜の強化に効果的な栄養素として、緑黄色野菜やレバー、チーズなどに多く含まれているビタミンAが挙げられます。
免疫力の強化に効果的なのは、レモンや苺、ピーマンなどに多く含まれるビタミンC、免疫物質の生成に必要な大豆製品や卵、魚類、肉類などに含まれるタンパク質、これらの栄養素を積極的に摂取し、バランスの良い食生活を身に付けましょう。
睡眠不足も、免疫力低下を招きますので、質の良い睡眠を充分にとることも大切です。