最近、ニュースでもとりあげられている「薬物」ですが、脱法ハーブのニュースなどにより日本中でも「危険ドラック」という言葉が認識されるようになりました。
日本国内でも、2009年ごろから徐々に広まりだし、社会的にも問題視されています。
合法ドラック・脱法ハーブなど様々な言葉をききますが、身体にどんな影響を及ぼすものなのでしょうか。 今回は、脱法ハーブについて詳しくみていきます。
脱法ハーブって何?
まずは、どんな物なのか見ていきましょう。
どんな成分が入っているのか
脱法ハーブ(合成薬物)=大麻と類似する作用をもつ薬を混ぜて作られたもの 聞いた感じは、脱法なんだからいいのかな?と勝手に思っていましたが、それはまったく違っていました。
また、禁止されている薬物以上の危険性があるものが入っていることもあると言われています。
大麻と類似した「合成カンナビノイド」という物質が入っており、幻覚を見るなどの症状を引き起こすといわれています。
2012年まで規制されていなかった、覚せい剤の成分と類似し、高い興奮状態が続く「PVP」という物質も出回っているようです。
また配合量も適量ではないものもあり、死亡するリスクも高まる恐ろしい薬物です。 つまり、麻薬や覚せい剤と同じようなものを使用しているということなのです。
「脱法」と「合法」で何が違うのか
呼び方は何種類かありますが、安全視できるものはなく「危険な薬物」に変わりありません。
2005年以降は、「合法ハーブ・脱法ハーブ」からのイメージ改善の意図もあってか、「違法ドラッグ」に呼び方を変更されています。
「ハーブ」という名前が親しみ感があるのか、若い人が気軽に始めてしまうことが多いようです。
また、脱法ハーブ自体は違法なものですが、合成して作られることから、原料はインターネットでも販売されており、利益目的としても広がっているのが現実のようです。
はまってしまう危険性が高い
全国にお店があるようで、普通に入れば購入できることからも、どんな感覚になれるのかな?
という興味心から始めてしまうケースが多く、近年では、1年で10%を超える依存者がでてるとのことです。
また、精神的ストレスを感じた時に、ちょっと吸ってみると、疲労感や沈んでた気分が薄れたりすることから、次第に使用回数が増えていきます。
下記が使用中の主な作用です。
- 幸福な気持ちになれる
- 気分が高まる
- 疲れがとぶ、眠くなくなる
また、これとは逆に薬の作用が切れたときは以下のような症状がでます。
- 何時間にもわたって疲れがでる
- 何もやる気がなくなる
- うつ病のような症状がでる
2つを比較してみると、効果が切れることで、気分ぐっと下がるため、また吸ってしまう・・・という悪循環が起こっていきます。
また、薬物に対しての耐性もついてくるため、量がだんだんと増していくようです。
危険ドラッグの後遺症
さて、次に薬物からどんな症状が起こるのかみていきましょう。
吐き気・耳鳴り
使用後に、平衡感覚を失い、強い吐き気やめまいがでます。
耳にも異常をきたし、耳鳴りや聴こえにくくなったり、詰まった感じが続いたり、寒気がして震えたりと、自律神経もバランスが取れなくなり乱れていきます。
また、めまいの原因には、耳からのものと、脳からのものと2種類ありますが、どちらが影響しているのにしても怖いものです。
倒れて、救急車で運ばれるケースや、記憶力が低下し言語に障害がのこることもあります。
パニック障害になる
やめてまもなく、疲労感や鬱の症状がでることからもわかるように、精神的な落ち込みが酷くなります。
これは、日常的にもある方が多い症状ですが、不安な気持ちが長時間続き、人の多い公共機関や電車などには乗ることができなくなります。
鬱は、精神的な気持ちやストレスが主な原因であると言われていますが、脳内からの指令がうまくいってないないことが多く、危険ドラッグはこの症状を何らかの物質で緩和し、気分を高めたりストレスを軽減させるようにしてた状態です。
しかし、薬物が脳内に影響しているということは、吸っている間は、脳内を自分の意思とは別に動かしているというわけです。
こうしたことから、日常の生活が困難になり、もともとが鬱病でなかった人もバランスが自分で調節できなくなっていくため、パニック障害や鬱病がでてきます。
周囲にとても迷惑をかける
脳に直接作用することから、幻想をみたり幻聴の症状がおきます。
友人と話しても、理解することができなくなり、友人に何か酷いことを言われたと誤解したり、自分に危機が迫っていると思い込んだりと、犯罪に繋がるケースも少なくありません。
また、感情が無くなって、無気力になることから社会に溶け込むことができなくなり、何もしていないのに、悲しくなったり、人間としての本来の感情が少なくなります。